フェアトレード/カスカラに関する研究

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作図:野澤陽彩さん

 コーヒーチェリーの果肉・果皮(これをスペイン語でカスカラと呼びます)に関する食文化を研究しつつ(*1)、カスカラのお茶を作る実践活動(*2)を行っています。

カスカラティーとは①:コーヒーと環境問題

 私たちが口にするコーヒーは、熱帯果樹であるコーヒーチェリーの種子(豆)に相当します。種子の周りには果皮や果肉(=カスカラ)が付いているのですが、豆を取り出す過程で廃棄されてきました。現在、世界的にコーヒーの消費量は増え続けています。つまり、私たちがコーヒーを飲めば飲むほど、生産現場ではゴミが増える、という構造にあります。

パッケージ作成:戸谷うららさん(左)、森万里瑛さん(右)

 このような中、カスカラを新しい食品として活用しようという運動がコーヒーの生産地で広がりつつあります。コスタリカでは、フェアトレードコーヒーの生産者たちが運動を牽引してきました(詳細はこちら)。そこで、私たちは、学生と教員でチームを編成し、コスタリカからカスカラを輸入し日本向けにアレンジをした「カスカラティー」を作りました。製造・販売・パッケージデザインにいたるまで、すべて学生たちが携わりました(カスからプロジェクトの活動・販売情報などはこちら)。

カスカラティーとは②:「コーヒー誕生以前」のコーヒー

 

作成:川名春野さん

コーヒーはが現在の豆を焙煎した飲料になったのは16世紀のことです。それ以前に商品価値があったのは、コーヒーの実の部分で、主にお茶として飲まれていました。コーヒーチェリーティーは、コーヒー豆が経済的価値を帯びるに連れて、国際貿易の中で姿を消していきますが、イエメンではキシル(Qihsr)、ボリビアではスルタナ(Sultana)と呼ばれ、コーヒー農園で働く労働者の間で飲まれてきました(詳しくはこちら)。現在、カスカラティーは日本でも少しずつ販売が始まっていますが、基本的には乾燥させたカスカラを「茶葉」として使用しています。一方、「コーヒー誕生以前」のコーヒーチェリーティーは、土鍋などで焙煎して作られていました。私たちは、かつての製法に近い形でカスカラティーを再現しました。

 

【カスカラに関する詳細情報】

まもなく、カスカラ関係の論文・書籍・翻訳本がまとめて発行されます(オープンアクセス化され次第HPでアップします)。

●コーヒーチェリーの食文化に関する情報はこちら
(2022年3月に閲覧可能になります)

●カスカラの生産工程(ボリビア)に関する情報はこちら

●コスタリカのコーヒー生産者による実践はこちら

●カスカラを使ったレシピ集(ボリビア編)はこちら
(まもなく閲覧可能になります)

●カスカラプロジェクトについてはこちら

●カスカラティーの市場調査に関する情報はこちら
(2022年3月に閲覧可能になります)